私が私を追い詰める

私が長年使っていたiPhoneを買い替える時が来ました。
基盤が見えているほどフロントが割れていて、
バッテリーも携帯を起動したらすぐに省電力モードになるほど劣化していました。

私の携帯は仕事用と兼ねていたので、壊れると仕事に支障をきたしてしまうので、壊れる前に買い替えた方がいいと思い、正月に家電量販店に行きました。

私は今までiPhoneを使っていたため、今回もiPhoneが良いなと思い、iPhoneの売り場に行くと、やっぱり高いんですよね。安くても5万円はするんですよ。私は3万円の小遣いで毎月やりくりしている、平凡なサラリーマンです。今はありがたく毎月給料を頂いていますが、コロナの影響で来年もしかしたら給与が下がるかもしません。そんな心配性の私にとって、5万円の出費は痛いんです。だから、店員には、「スマートフォンを買いに行きました。ただし、金額重視です」と、「金額」を強調して伝えました。それに対し、店員が「お客様、今日ラッキーな時に来ましたね。今、店のキャンペーンで、SIMを一緒に契約して頂くと、スマートフォンを1円で買えるんです!!」と言ってきたんです。「でも、最初は安くても、月々払わないといけないんでしょ」と言うと、店員はすかさず「確かにそうです。しかし、実はまだお得なキャンペーンがあるんです。SIMをさらに1つ契約して頂くと、お客様に1万円分のポイントがプレゼントされます。もしお客様が今日2つSIMを契約して頂くと、スマートフォンがタダで手に入り、さらにポイントもゲットできます。」と言ってきたんです。私は店員からペンを借り、SIMなしとSIMあり場合の半年間の合計金額の表を作成し、本当に得なのか、店員に騙されていないのか確認しました。結果、SIMを2つ契約する事が、半年間で数千円のプラスになり、一番お得である事が分かりました。

私は、店員に契約すると伝えましたが、まだ心中は本当に騙されていないんだろうなとまだ半信半疑でした。店員から契約書が差し出しされ、説明してもらうところ、「これはまずい!!店側にとって都合の良いところしか説明しないかもしれない。録音せなば。」と思い、トイレに行きたいと嘘をつき、その場から離れ、携帯の録音の有効にてから、席に戻りました。店員に録音されてないと気づかれないように、マイクを店員に向けて、携帯を下にした状態で机の上に置きました。契約書の説明を一通り聞いた後、契約書をもう一度手に取り、本当に不利な事が書かれていないだろうなと読み返しました。分からないことがあれば、もちろん質問しました。「初期費は3000円と書かれているが、これはタダですよね」というような感じで幾度も質問しました。そんな感じのやり取りを経て、無事契約の手続きを終える事ができ、新しいスマートフォンを手にする事ができました。今まで、画面がバキバキに割れているスマートフォンを使っていたので、新品のスマートフォンを見た瞬間、嬉しい気持ちになりました。

家に到着し、早速スマートフォンのセットアップをしました。言うの忘れていましたが、私が購入したスマートフォンは、台湾製A社のAndroidスマートフォンです。私はIT業界で働いているので、Androidは、iPhoneに比べて、ウィルスの感染件数が多い事は知っていました。なので、まず私がしたことは、Androidにウィルス対策ソフトをインストールしました。Google Playからウィルス対策ソフトをインストールした後、早速、ウィルススキャンを開始しました。ソフト1つもインストールしていないので、さすがにウィルスは検知されないだろうと思っていたら、検査結果、ウィルスの感染の可能性があります。と出たんです。いやいや、そんなアホな。ソフト1個も入れてないねんでと思い、再度、ウィルススキャンしましたが、結果、変わらずでした。何度ウィルススキャンしても同じ結果でした。

「タダより高いものはない」ということわざがふと頭をよぎりました。タダみたいなスマートフォンはウィルスがついてくるのか。しかし、実際、過去に中国メーカーのノートパソコンに凶悪なウィルスが仕込まれていた事は有名なニュースです。中国どんな手段でも厭わない感じの国ですから、ウィルスが検知されても、中国製を購入した俺がバカだったと開き直る事ができますが、今回購入したのは台湾製A社です。台湾製A社のプロダクトを購入したのは初めてでなく、以前使っていた私のノートパソコンはA社でした。一度も故障する事なかったし、とても使いやすいかったので、品質に対して絶大な信頼を寄せていました。だから、A社のスマートフォンにウィルスが入っているなんて信じられない気持ちでした。

ウィルスの駆除方法をグーグルに聞いても役立つページが見つからず、そして何度ウィルススキャンをしても同じ結果でした。その時は23時と夜遅い時間でいつもなら寝る準備をしているのですが、しかも明日仕事があるにもかかわらず、すでに、私の脳内は、ウィルスを対処せねばという事が頭から離れず、脳と目が冴えまくっていました。そこから1時間ほどググりましたが、有効な情報を得ることができず、その日はあきらめ力尽きました。

1/4、仕事初めの日、気を引き締めて出社するつもりが、ウィルスの件で十分に寝る事ができず、心も体も絶不調。そんな状態で、同じ結果になるだろうとダメ元でウィルススキャンを実行すると、「ウィルスは検知されませんでした。正常な状態です。」という結果が表示されたんです。思わず「なんでやねん」とツッコミました。結果的に良かったですが、俺の時間を返せと本当思いました。

ウィルススキャンソフトによる誤検出はよくある事です。私はその業界に属していますので、当然その事は知っていました。しかし、私の性格の問題なのか、ウィルスに感染しているというメッセージを目の当たりにすると、不安で仕方なく、眠れないほどその事が頭にこびりまくりついていました。

私の性格は、強迫神経症なんか?というぐらい強い心配性に駆られることがあります。家の戸締りした事を最初にちゃんと確認したのに、3、4回戻っては確認した事があります。沖縄の方言に「なんくるないさ」という素晴らしい言葉がありますが、私はこんなマインドを持ちたいものです。